Myエリア設定

保存

「地震と家」について考える

木の注文住宅を100棟以上建ててきた「創建工房代表の松藤慎二郎氏に聞く! マイホームを考え始めたばかりのママに、家づくりの極意をお伝えする“成功するための家づくり講座”。興味を持った方は、創建工房が主催する『家づくり 寺子屋(全5回)』にもご参加してみてくださいね。

後悔しない!成功するための家づくり講座 ~マイホームが欲しいママに成功の秘訣を教えます~

<今月のテーマ> 「地震と家」について考える!

 マイホームが欲しい!そう思ったら始めるべきは「学ぶ」こと。
この『家づくり講座』では、そんな家を創りたいママの疑問や不安を解決するために、後悔しない家づくりの秘訣をお伝えします。

「他人事」ではなくなった地震

 6月18日発生した大阪北部地震において、被害に遭われた皆さまには謹んでお見舞い申し上げます。自然災害とはいえ、建築物に携わる者として、改めて身の引き締まる思いです。
 今回の地震では、目に見えるヒビや崩れといった家屋の被害はもとより、無事だったが次はどうなるんだろう、と不安に思われた方も多かったのではないでしょうか。そんな方は、ぜひ「地震診断」のご活用を。お住まいの地域により対象となる建築物は異なりますが、市による改修工事への補助金制度もあります。ぜひ、市役所へお尋ねになるかHPなどで調べてみてください。
 今回の地震で、なんとなく他人事だと思っていたことが、現実になったと感じた方も多いのではないでしょうか。ましてや、これから家をつくろうという方にとって、その不安はいかばかりかと思います。そこで今回は、地震と家について考えてみたいと思います。

耐震構造で家は安全? 建築基準法に潜む不思議な落とし穴

 阪神淡路大震災以降、業界全体で耐震構造を謳うようになりました。しかし、消費者はこの「耐震構造」を、どう見極めたらよいのでしょうか?
 ここで少し専門的な話になりますが、建築基準法には木造建築物に対する「4号特例」というものが存在します。これは、2階建て以下、延べ面積が500㎡といった木造住宅には構造の安全性をチェックする構造計算・検査が免除されるというもの。費用も時間もかかるため、大抵の家はこの構造計算をせずに建築されています。構造計算はしないが、耐震構造は保証する――ちょっと不思議な落とし穴です。
そんな不思議な制度を利用せず、構造計算も行い、耐震等級2以上をクリアした「長期優良住宅」が、近年存在感を増しています。さらに、2016年の熊本地震により、耐震に対する考え方も変化を見せています。複数回の大きな揺れに襲われた熊本地震では、1度目には耐えられた耐震等級2の住宅も、2〜3回目で倒壊したという事例を踏まえ、連続振動に耐えうる金物の開発、使用の取り組みも向上していますので、これらの導入は、安心のバロメーターのひとつとなるでしょう。

数百枚にわたる構造計算書

救うのは「家=命を守るスペース」 という意識

 熊本地震において、耐震等級3の住宅は耐えることができたといいます。実は、2と3ではあまりコストの差はありません。これから家を建てられる方はぜひ、等級3を選ぶことをおすすめします。また、デザイン性を重視される方にとっては耳の痛い話ですが、耐震構造を考える上では、凹凸のない四角い2階建てが一番強い家。ぜひ、頭の片隅に入れておいてください。

耐震等級3をクリアしています

地震に強い家の構造イメージ

 私たちが手がける家も長期優良住宅ですが、耐震に加えて耐風等級2も獲得し、最強の家づくりに取り組んでいます。今回の地震では、すべての家に大きな問題は全くなく、その取り組みが少しはお役に立てたかと思っていますが、日本にいる限り地震は避けられず、またびくともしない、完璧な家をつくることは不可能です。しかし、家に住む人こそが、家とは命を守るスペースであるという意識を持って家づくりに取り組むことが、悲劇を最小限に食い止めることに繋がるかもしれません。ぜひ、これを機に考えてみてください。

縁 創建工房(えん そうけんこうぼう) 代表取締役 松藤 慎二郎

縁 創建工房(えん そうけんこうぼう)  代表取締役 松藤 慎二郎

大工としてたくさんの現場に携わった後、2000年に兄と「松藤住建」を設立。
「子の代、孫の代まで住み継ぐことができる、21世紀の民家を作る」と決意をして2007年に独立。現在の「縁 創建工房」を立ち上げる。
細部までこだわった、自然素材の家づくりが口コミで評判となり、住宅専門誌等でも多数紹介されている。

縁 創建工房
 ■住所/寝屋川市萱島東3-18-8 
 ■営業時間/9:00~19:00
 ■定休日/毎週水曜日

http://www.sokenkobo-en.co.jp/

21 件

Recommended