どうすればいい?家事と育児と仕事の両立|ともに育つ・育む!
コロナ禍でリモートワークや時短勤務等が増え、 これまで以上に家事・育児、仕事の両立に 悩まされるママのために、両立をポジティブに楽しむコツを 大阪で訪問型病児保育を運営する認定NPO法人ノーベルの林さんに伺いました。
両立のキーワードは 「すべてを完璧にやらない!」
大切なお子さんのために、あれもこれもしてあげたいと思うのは当然のこと。でも、一人ですべてを完璧にやりきることはとても難しいことです。まずは「すべてを完璧にやらない」と決めることから始めましょう。その上で、家事と育児、仕事を両立するためのコツは3つ。
①やること、やらないことを整理してみる
②やることの優先順位をつける
③パートナーや周囲の人、ツールを活用して頼めることはお願いする
特に、一人でがんばりがちなママは、パートナーを含む他人やツールに頼ることをポジティブにとらえると気持ちもラクになります。

お手伝いを通して、子どもも 頼り合う大切さが学べる
誰かに頼ることをポジティブにとらえる第一歩として、靴をそろえる、お皿を並べるなど、お子さんにもできる簡単なお手伝いをお願いしてみましょう。ここで大切なのは、お手伝いができたときに感謝の気持ちを伝えること。「ありがとう」を言葉にして伝えることで、子どもは誰かの役に立つ嬉しさや、感謝されることの喜びを味わえます。「家族のことは家族みんなでやる」という助け合いが経験できれば、大人になったときに自然と人に頼れるようになるのではないでしょうか。気が進まず手伝わない日もあって当然。気長に声掛けをして「助かったよ、ありがとう、うれしい」と声をかけてみてください。
困ったときの頼もしい存在 「病児保育」という選択肢
コロナ禍以降、時短勤務や在宅ワークを定期的に取り入れる方も増えています。それにより、お子さんが体調を崩したときの対応がさらに困難になっています。子どもの看病をしながらの在宅ワークは本当に大変。寝ている間に急いで仕事をしたり、抱っこしながらオンライン会議に参加したり、体力的にも精神的にもヘトヘトですよね。そんなときは思い切って「病児保育」という選択肢も。最近はノーベルのように訪問型の病児保育(病児シッター)も増えています。病児保育を初めて体験された親御さんからは「病気のときに他人に預けるのはかわいそう、自分が看た方が良いと思っていたけれど、とても楽しそうに遊んでいたと聞いてホッとした。もっと早く利用すればよかった」という声もよく聞かれます。

「ヘルプシーキング」で 精神的にも働きやすく!
「周囲に頼めばよい」と頭ではわかっていてもなかなか踏み切れない方も多いのではないでしょうか。家事・子育ての場面で“私にしかできない”と思っていることも、思い込みではないかと、問い直してみてください。「ヘルプシーキング」という言葉があります。周りの人に助けを求め、一人で抱え込まないこと。助けを求めることは甘えではありません。この考え方を仕事や家事、子育てにも取り入れてみましょう。職場では、早めに手助けを頼み余裕があるときは助けに回るなど、普段から「お互い様」という雰囲気づくりができるとよいですね。
やらないこと、優先順位を決め、 自分時間を作ってリフレッシュ!
子どもと一緒に早めに就寝し、早起きをして自分の時間を作るというのは、多くのママも取り入れているかもしれません。映画・ドラマを見る、本を読む、ヨガをする、推し活をするなど、少しでも自分時間が持てたら、リフレッシュになります。親御さんだけが我慢し続けても、両立はきっと長くは続きません。大変だと感じていることに、「これって思い込み?」「やらないとダメ?」「誰かに頼めるのでは?」と自問自答して、1つでも「人に頼る」というポジティブな経験ができたら成功です!働き方も家事の仕方も、子どもの成長とともに変わっていくこと。子どもの病気で仕事との両立に悩むことも、ずっと続くわけではありません。長い目で見て、柔軟に変化を受け入れていきましょう。

家事・家庭マネジメントの分担(夫婦回答合計)
一人で抱え込まずにパートナーを頼って仕事との両立を目指しましょう

教えてくれたのは…

認定NPO法人ノーベル 保育事業部
カスタマーサクセスチーム
林 園子 さん
2020年、認定NPO法人ノーベルに入職。子育てと仕事の両立をする親御さんに向けて病児保育や両立に役立つ情報を発信。プライベートでは3人の娘の母で、10年以上子育てと仕事の両立を実践中。