Myエリア設定

保存

妊娠期の 過ごしかた|ともに育つ・育む!

妊娠中に不安はつきもの。 初期・中期・後期それぞれに気を付けるポイントや、 心地よく毎日を過ごすコツを清水なほみ先生にお聞きしました。

妊娠中に起こりがちな睡眠トラブルと対処法

妊娠中はホルモンの影響で眠りが浅く、つわりやお腹の張り、子宮の圧迫により夜中にトイレに行く回数が増え、不眠になりがち。「妊娠中はそういうもの」と考えて、横になってリラックス。暗い部屋で目を閉じて横になるだけでも、ある程度疲労は回復します。血行不良やマグネシウム・カリウム不足などにより睡眠時に足がつりやすくなることも。冷温シャワーを足にあててマッサージをして、サプリメントでミネラルを補給するとある程度防げます。つった時は、ストレッチや漢方に頼りましょう。長時間仰向けになると「仰臥位(ぎょうがい)低血圧症候群」になることがあるので、お腹が大きくなってきたら抱き枕を抱えるような「シムスの姿勢」を。少し足をあげて寝るとむくみがスッキリしやすくなります。

つわりで辛い時はレトルト食品に頼ってもOK!

料理ができないほどつらい時は、塩分過多や加熱状態、賞味期限などに注意して、レトルト食品やお惣菜を活用しましょう。冷奴など同じものしか食べられなくても、その後バランスの良い食事に戻れば問題はありません。1カ月を超えても同じ状態が続く場合は、調理法を工夫し、少しでも調子がいい時に栄養が摂れるものを食べるように心がけましょう。

妊娠中は家事の負担を減らすこと!

家事はいかに妊婦の負担を減らすかが大事。「パートナーが一通りできるようにしておく」「家事代行サービスを利用する」など、しんどい時のバックアップを用意しておきましょう。ただし、お腹の張りや痛みがなければ、安定期を過ぎたら足腰を鍛える雑巾掛けや布団の上げ下ろしなどは多少行うと良いでしょう。

妊娠前に普通に行えていた運動を上限と考えて

運動の上限は「妊娠前に普通に行えていたこと」。お腹の張りや痛みがなく、運動時につらいと感じなければ、ウォーキング、スイミング、ヨガやピラティスなどが手軽にできます。転倒や転落のリスクを伴う、激しく人と接触する、長時間屋外にいる、お腹や腰に負担がかかるスポーツは避けましょう。

初期・中期・後期それぞれの体調に合った過ごし方

[妊娠初期]
ホルモンの変動が大きく、つわりや妊娠初期の頭痛も起こりやすい時期。胎盤の機能が安定する前段階で、体調も気持ちも1日単位で変動しやすいので、無理なく過ごしましょう。

[妊娠中期]
安定期に入り、つわりが落ち着く人が多い時期。お腹もそこまで大きくないので一番活動しやすく、一気に食欲が戻って体重が増えすぎる人も。適量をバランスよく食べるように心がけて。マタニティ向けの教室に通うのも良いでしょう。

[妊娠後期]
だんだん子宮が大きくなり、お腹の圧迫感やむくみなどが出やすくなる時期。血圧が変動し、子宮が張りやすくなります。大きなお腹で足元が見えにくく、重心が変わって転びやすくなります。できること、できないことを見分けて、上手に周囲のサポートを受けましょう。

心も体もゆったり構えて充実した妊婦生活を

妊娠中は、自分と赤ちゃんを守ることで精いっぱい。旅行や、新たな運動などは避ける方がベター。産休の自由な時間に資格の勉強や体に負担がかからない趣味・習い事を始めるのは良いでしょう。だんだん変化していくお腹の様子を写真や動画に残し、同時にその時感じていることなどを書き留めておくのも良いでしょう。

妊娠期の食事について

行政の相談窓口や、医師や助産師によるオンライン相談を活用し、妊娠中の不安を解消しましょう

まとめ

妊娠中に糖質やカロリーの摂取を極端に制限すると、胎児が糖尿病やメタボリック・シンドロームになるリスクが高くなるため、バランス良く必要な分だけカロリーを摂取するように心がけましょう。

教えてくれたのは… 

ポートサイド女性総合クリニックビバリータ院長
清水なほみ 先生

『心のことが分かる産婦人科医』を目指して、2001年広島大学医学部を卒業後、女性医療の先駆者のもとで研鑽を積む。一般的な西洋医学のみならず、様々な代替医療や言葉によるアプローチを取り入れた、総合診療を行っている。

23 件

この記事を書いた人

まみたん編集部

Recommended