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イヤイヤ期と反抗期|ともに育つ・育む!

「魔の2歳児」とも言われるイヤイヤ期と続いてやって来る反抗期をうまく乗り切るコツや心構えについて大葉ナナコ先生にお聞きしました。

「ノー」と言える自我の芽生えは 成長のバロメーター

2歳を過ぎてようやく言葉でコミュニケーションが取れるようになったのもつかの間。今まで素直だった子でも「イヤだ!」攻撃が始まります。それは決して悲観することではなく、むしろ子どもが成長している証です。好き・嫌いという感情が芽生え、これまで親のいう通りにしていた子どもが、自分にとって良いのか、イヤなのか、意見を持つことができるようになる第一歩です。好き嫌いという感情は人間の成長過程として必要なこと。イヤイヤ期が来たら、子どもが自立に向かって順調に成長しているサインなのだと受け止めましょう

イヤイヤ期は明確な理由が。 反抗期には理由がないことも

イヤイヤ期は主に2歳前後から見られます。嫌な理由は明確なのに、うまく言葉にできないもどかしさから、「イヤ!」ということを強く主張しています。自分の快、不快を伝えてくれているので、親はそれをまず受け入れることが大切です。

一方、反抗期は明確な理由がないことも多く、年齢に関係なく起こります。子ども自身も自分の気持ちをうまく表現できない自分に悶々として、もどかしさを覚えている状態です。思春期・中学生くらいになると、ママの問いかけに「無理」・「微妙」など、一言でしか返事をしないときは、どう表現していいかわからない状態なのです。

イヤイヤ期・反抗期の度合いは親と子の性格・相性にも関係が

イヤイヤ期や反抗期の度合いは、一人ひとり異なります。2歳前後でイヤイヤ期が来なくても心配しなくて大丈夫。4歳、5歳でゆっくりと現れる場合や、「イヤイヤ期がなかったのかな?」と思うような場合も。

また、子どもの性格や親との相性も関係しています。おおらかで許容範囲が広いママと、神経が細やかなママとでは受け止め方が違います。子どもも同じです。いずれにせよ、「反抗しないように言うことを聞かせよう」とせず、「話し合いができる関係を築こう」と考えてみてください。たとえば、おもちゃの取り合いになったときに、「こうしなさい」と無理やり従わせようとすると、子どもも友達相手に同じような態度を取るかもしれません。「あと5回遊んだら貸してあげられる?」「あと5分で交代しようね」とプランを出して一緒に考えることが大切です

「受援力」を発揮してイヤイヤの受け入れ上手に

子どもが「イヤだ!」と言ってきた時、「おめでたい」と思えると良いですが、ついイライラしてしまうこともあるかもしれません。「言う事を聞いてくれない」と考えるのではなく、子どもを一人の人間としてとらえ、相手の気持ちを理解する努力を。自分の意見を尊重して生きられるようになるための過程で、親も一緒に成長できる喜ばしい時期だと考えましょう。

まずは子どもの「イヤ」という気持ちを受け入れて。そして、良いこと、悪いことをきちんと伝えながら、適度に甘えさせてあげてください。そして、ママ自身も甘えられる相手を見つけておきましょう。弱音を吐いたりストレスを発散できたりするコミュニティを確保し、周りを頼ることで子どものイヤイヤを受け入れるための、心のゆとりが持てるようになります。

悩みは一人で抱えずに専門機関に相談を

イヤイヤ期や反抗期の日々の中で、何か特定の反応に気になる点があれば、保健センターの乳幼児検診などで気軽に相談しましょう。保健センターの所長は医師なので、小児科専門医の紹介リストもあるかもしれません。子どもの発達はさまざまで、早くからサポートできることも多いので、遠慮せずに尋ねてみてください。唯一無二な子どもの個性を尊重し、子どもが自分自身を好きになれるよう応援してあげましょう!

教えてくれたのは… 

株式会社 Arts and Peace
代表取締役 大葉ナナコ さん

1987年の初産時から女性の身体能力やセルフケアに関心を持ち、出産準備教育を学ぶ。多くの世代が妊娠出産の基礎知識やいのちの大切さを学べるようにと、1997年バースコーディネーター業を創職。著書「‘笑う’育児のすすめ 2歳~6歳編」ほか。5児の母。

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この記事を書いた人

まみたん編集部

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