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良い信頼関係を築こう!園と保護者の コミュニケーション|ともに育つ・育む

幼稚園・保育園とのコミュニケーション、うまくできていますか? 園の先生は、子どもの成長を共に支えていくパートナー。 少しの工夫でスムーズになるコツについて専門家に伺いました。

Q.意識に訴えるのではなく、 客観的に伝えてみよう。 

先日、私が開設しているTwitterに、こんなご相談がありました。初めてのお子さんを保育園に預けている0歳児のお母さんです。お迎えに行くと、いつも空気が乾燥している。湿度が気になる。赤ちゃんは風邪をひきやすいから……でも担任に言っていいものか…と悩んでいました。「担任の先生に『湿度を意識していますか?』と聞いてみようかと思うのですが」とのことでした。 
そこで私は次のようにお答えしました。「意識していますか?」という言い方だと、言われたほうは「湿度のことを考えていないのではないか、と「否定されたみたい」「責められている」ように捉えてしまうこともあるかもしれない。そこで言い方を少し工夫してみたらどうでしょう、と。
例えばこんな風に。「保育室には加湿器ってあるんでしたっけ?」と聞いてみる。加湿器の有無は園の環境によって違うと思いますが、職員には「加湿器使ったほうがいいかな」という気づきになっていきやすいでしょう。「乾燥気になりますよね」「そうなんです、風邪気味なもので」などと自然に伝えられるかもしれません。
意識に訴えるのではなく、客観的なハード面(設備や環境など)や具体的な仕組みについて質問してみることをおすすめします。相手も客観的に受け止めやすく、感情的になりにくいので、その後の会話がしやすくなります。直球ではなく、“外側”から間接的に聞いてみる。そんな方法も、有効なコミュニケーションの一つです。

Q. 良好な関係を築きたい、 というメッセージをこめて。

信頼関係を築くと言っても、なかなか難しく、時間もかかるもの。職員は忙しそうで「お話したいけど、忙しそうだし、やめておこうかな」と躊躇してしまうこともあるかもしれません。
子育て経験のない若い職員が増えているのは事実です。「保護者対応が苦手……」という相談を職員から受けることもあります。一方、核家族化する社会の中で、子育てについての悩みや不安を周囲に相談できず、子どもへの接し方に悩んでいる保護者もいます。
職員も保護者も、「最近の保護者は」「最近の若い先生は」と一線を引いてしまうのではなく、子育てのパートナーとして、対等で良好な関係を築こうとするメッセージを送ってみましょう。
「預かってもらう側」「預かる側」という上下関係ではなく、子どもの成長をともに喜び合えるようになれたらと思います。
日頃の園生活の中で、担任の関わり方など、直接担任に言いづらいこともあるかもしれません。そんな時は、園の責任者である園長に相談してみましょう。その際も「〇〇先生が!」と否定的な伝え方より「園長先生はご存知だと思いますが……」とやんわり前置きをしたり「〇〇先生とも良い関係でいたいので」としめくくったりするのも有効です。担任のことも信頼しているし、良好な関係を築こうとしている、という前提に立って話すことで、解決策を一緒に模索できる道筋が立てられると思います。
子どもの安全や生命の危険にかかわるようなことで、何度伝えても状況が改善されない場合は、管轄する行政の窓口に相談した方がよい場合もあります。園との溝を深めないためには、いきなり行政窓口に相談するのではなく、まずは園に直接話して解決したいものです。

★園とのコミュニケーションのポイント

⬜︎ 子育てのパートナーとして良好な関係を築きたいという“メッセージ”を送ってみましょう。

⬜︎ 「どうなっているんです?」と否定的な質問より「どうして~なのですか?」園の意向を聞いてみましょう。

⬜︎ 保育環境や設備などからリサーチしてみましょう。

⬜︎ 忙しそうな場合は、連絡ノートなどで「お迎えの時にお話しできる時間ありますか?」など話す時間を確保しておくとよいでしょう。

⬜︎ 保護者の方に「ありがとう」と言われると、、若い職員も成長していきます。温かい目で支えてもらえると嬉しいです。

⬜︎ 園長とのコミュニケーションをとった上で、うまくいかない場合は行政窓口も一つの方法です。(あくまでも子どもを守るための最終手段です)

保護者と園の職員が円滑な関係性を築けていることが、子どもの今後の人間関係や、自己肯定感の育ちにとって大切な土壌となっていくのです。
 子育てで悩みや不安を感じる時は、気軽に園に相談してみましょう。話すことで課題が共有され、考えが整理され気持ちが楽になることと思います。お母さんお父さん、どうぞ遠慮せずに、何でも相談できる居場所と捉えていただけたらと思います。

保護者とのコミュニケーションに対する保育士の意識

保育士の業務で負担に感じること(複数回答)

教えてくれたのは… 

特定非営利法人 こども発達実践協議会 代表理事 河合清美さん

保育士歴25年。横浜市、東京都私立認可保育園長を歴任。保育の楽しさとともに、知識や技術を伝えるため、2016年NPO法人を設立。雑誌、新聞等への執筆やSNSでの子育て相談など、保育・子育てに関する情報発信の場でも活躍中。二児の母。

日本保育士研修センター

日本保育士研修センター
もっと保育が好きになる場所。保育士の学びの環境を創ること"今保育業界に必要なこのテーマに私たちは挑んでいます。 『わたしが学べば、子どもたちに伝えられる』園長や主任を対象にしたリーダー教育や、子どもの発達を学ぶ保育実践など、明日からの保育に取り入れ、現場で役に立つ講座です。
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この記事を書いた人

まみたん編集部

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