整理整頓・ 片付け|ともに育つ・育む!

子育て世代の暮らしに役立つ整理整頓のメリットや片付けの楽しみ方を高岡麻里恵さんにお聞きしました。

整理整頓で生まれる 気持ちの余裕と快適な暮らし

整理整頓のメリットは、日々のストレスが和らぐこと。ものを定位置に置くルールを作れば、「あれがない」「どこに置いた?」と探す手間がからないので、気持ちに余裕が生まれ、笑顔で過ごせる時間が増えます。整理整頓は、家族が快適に暮らすための土台づくりなのです。

部屋が片付くと心が整う。 家事の負担も軽減

部屋にものがあふれていると、「片付けないと」という小さなタスクが脳内に積み重なり、心が疲れてしまいます。部屋が整っていれば視覚からのストレスが減り、心が穏やかに。よく使うものを決まった場所に収納するだけで探す手間が減り、家事の時短にもつながります。整理整頓は、部屋をきれいに見せるだけではなく、ママやパパの〝心と家事〟をラクにしてくれるものなのです。

ものを元に戻す片付け習慣で 子どもの力を伸ばす

片付けの習慣は子どもの成長もサポートします。「使ったものを元の場所に戻す」というルールでも、考えたり整理したりする力や、責任感や自立心が育まれ、自分で片付けられた体験が自信につながり、生活リズムを整えるきっかけにもなるのです。ものが整理されると遊ぶスペースや勉強するスペースも広がり、集中力や想像力を発揮しやすくなります。

片付けられない原因を知り、 解決策を探る

片付けたいのにうまくいかない場合、ものが多すぎる、多忙で時間や体力が足りない、片付けの仕組みがない、という3つの原因が考えられます。子育て中は、いただきものや成長に合わせたグッズなどで部屋がいっぱいになりがち。また、家事や育児で親が疲れ、時間や体力も不足します。そして、収納場所が決まっていないと、片付けても「どうせまた散らかる」とやる気をなくしてしまいます。よく使うものの定位置を決め、家族みんなで片付けられるようにしましょう。

完璧を目指さずに ものを増やさない工夫を

ものを片付けられない、捨てられないときは、ボックスやかごを使い、「ここに戻す」と決めるだけでも散らかりにくくなりますよ。そのうえで適正量を意識し、おもちゃは箱に入る分だけなど、子ども自身か管理できる量に調整すると、家の中がスッキリ。また、何かを買う前に本当に必要かを考えるだけで、ものが増えすぎず片付けの労力が減ります。そして、よく使うものは見える場所に、出番の少ないものは見えない場所へ。見せる収納と隠す収納を賢く使い分けましょう。

ゲーム感覚で片付けを楽しむ。 自分で動ける環境づくりも大切

子どもにとって片付けは、面倒に感じやすいものです。制限時間内に片付ける、歌や手遊びに合わせて片付け、リズム感を楽しむ、部屋の端から端までおもちゃを運ぶ片付けマラソンをするなど、ゲーム感覚で楽しみましょう。低い棚やカゴに入れるルールをわかりやすく教えれば、子どもが自分で片付けられる環境が整います。成功体験を重ねると、「片付けは楽しい」と思えるように。「きれいになったね」と声をかけるなど、成果を一緒に喜び、達成感を味わうことで、片付けは親子の楽しい時間になります。

きれいな部屋をキープする ために気を付けるポイント

部屋が片付いた状態を保つには、できる範囲で整える習慣を身につけましょう。たとえば、1日5分間片付ける、定位置に保管する、ものを少しずつ減らして増やさない、といったところです。毎日完璧に片付けるのは難しいですが、「戻す習慣」を積み重ねれば、自然と部屋が整いやすくなります。少しずつ整理することを楽しみ、親子で成功体験を積み重ねれば、整理整頓は習慣になり、家が家族みんなで快適に暮らせる空間になりますよ。

教えてくれたのは… 

整理収納アドバイザー
高岡 麻里恵 さん

子育て中のママ向けに片付けのオンラインサポートを提供。講座やメディアでの実績も多数あり、暮らしをラクに整える方法を提案する。もともと片付けが苦手で、子どもが生まれてからさらに大変さを実感した経験を活かし、親子が笑顔で過ごせる時間づくりをサポートする。