Myエリア設定

保存

子どもの発達について|ともに育つ・育む!

子どもの発達について、誰に相談すればいいの?そんなママやパパのために相談できる場所や受け止め方などを中村敏也さんにお聞きしました。

発達の凸凹を把握し適切な支援につなげるツール

発達チェック(検査)とは、発達の凸凹がどの辺にあるのかを把握するためのツールで、子ども自身やママ・パパが、得意なことや不得意なことに気づいて成長を促すためのヒントを得るものです。一人ひとりの特性や発達段階を評価することで、適切な支援につなげることができます。

発達チェック(検査)が受けられるのは次の場所です。

◯ 心理士のいる病院
◯ 心理士のいる大学(大学による)
◯ 児童発達支援センター(市町村による)
◯ 教育相談センター(市町村による)
◯ 児童発達支援事業所や放課後等デイサービス(事業所による)
◯ 児童相談所

【発達検査の種類】

〇新版K式発達検査2020
内容/「姿勢・運動」「認知・適応」「言語・社会」の領域から全般的な発達水準を評価
対象年齢/0歳〜成人

〇遠城寺式乳幼児分析的発達検査
内容/簡便な検査法によって「運動」「社会性」「言語」の領域から全般的な発達水準を評価
対象年齢/0歳〜4歳7か月

〇WISC|Ⅳ(知能検査)
内容/知的発達や得手不得手の領域を「言語理解」「視空間」「流動性推理」「ワーキングメモリ」「処理速度」の5つの指標から評価
対象年齢/5歳0か月〜16歳11か月

〇田中ビネー知能検査
内容/言葉・数・認知・推理が何歳程度の理解度なのかを測定
WISCのように明確には区別されていない
対象年齢/2歳~成人

発達チェックを受ける前でも 身近な場所で気軽に相談を

子どもの発達が気になる場合、保育園や幼稚園に通っているなら、まず先生を頼ってみましょう。プレ幼稚園、園庭開放、一時保育の際も育児相談は可能です。また、0~5歳までの就学前の子どもと、ママ・パパが利用できる子育て支援センターや保健センター、地域の発達支援センター、児童相談所でも子どもの成長や健康に関して相談ができるので、一度足を運んでみましょう。ただし、最終的な診断をしてくれるのは、発達外来のある病院です。

診断名にとらわれず 子どもの成長を促す療育を

発達障がいだと診断された時は、これまでと変わらず愛情を持って子どもと接することです。療育施設に入る「べき」かどうかは、最終的には保護者が決めるものです。しかし、施設に通うことで子どもの経験値が向上し、成長を促す可能性も。施設を選ぶ際には診断名だけでなく、日常生活や集団生活での困りごとを考慮し、必要であれば療育施設の利用を検討しましょう。お住まいの近くにある相談支援事業所が力になってくれるかもしれません。相談支援専門員が決まっている場合はその方に相談を。相談支援専門員がいない場合は、これまで相談していた機関を頼るのがいいでしょう。

発達の凸凹を プラスに変えるのは親次第!

子どもの成長は一人ひとり異なるので、焦りは禁物です。まずは「どんな場面で困っているのか」を理解し、寄り添うことが大切です。発達に凸凹があっても、人を叩いたり、噛んだり、体当たりしたり、人を傷つける行為などは避けられるように根気強く教えましょう。我が子のいいところを見つけ、凸凹を才能として捉え、社会でどう生かせるかを考える視点も重要です。発達がゆっくりな子どもにとって、ママ・パパは心の拠り所です。たくさん甘えさせてあげてください。無条件の愛情は、成長の大きな力になります。

そして自分自身もぜひ甘やかしてあげてください。今までも十分に頑張っていますよ。少しでも苦しいと思ったら、周りの方を頼ることが大切です。パートナーや幼稚園、保育園、学校など専門家に話することで心が楽になることも。一人で悩まず、包括的に子どもの成長を見守っていきましょう。

教えてくれたのは… 

株式会社SHUHARI 代表取締役
中村 敏也 さん

大学卒業後に保育学・児童発達支援を学び、2004年「保育園元気キッズ志木園」を開園。その後、発達に課題を抱える子どもとその家族に笑顔になってほしいという思いから、児童発達支援施設、相談支援事業を開設。現在は保育所や児童発達支援事業所など11の事業・28の施設を展開。

21 件

この記事を書いた人

まみたん編集部

Recommended