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子どもの発達障害について|ともに育つ・育む!

もしかして発達障害?と思った時、 理解しておきたい知識や考え方 子どもとの接し方のコツなど、すみ まいこさんに伺いました。

親が知っておきたい発達障害の基礎知識と特徴

発達障害とは脳機能、脳神経の発達の偏りによる障がいで、3つの種類があります。

●自閉症スペクトラム障害
・社会的コミュニケーションや対人関係の困難さ
・限定された行動・興味・こだわり、反復行動など
●注意欠如・多動性障害(ADHD)
・不注意(集中力がない)
・多動性(落ち着きがない、じっとしていられない)
・衝動性(思いつくと行動してしまう)など
※これらが混在することもあり
●学習障害(LD)
知能発達に遅れはないものの、聞く、話す、計算、推論する能力に困難が生じる。ディスレクシア(読字障害)、ディスグラフィア(書字障害)、ディスカリキュリア(算数障害)と呼ばれることも。

【親が気づける発達障害の傾向】
程度や年齢によってもさまざまですが、次のような傾向が見られます。
・首座りやハイハイ、歩行などの運動発達がゆっくり
・抱きにくい、大きな音を嫌がる、手が汚れることを極端に嫌がるなど、感覚の鈍さや敏感さ
・目が合いにくい
・親や周りの人に関心がない
・言葉の遅れ
・落ち着きがない
・かんしゃくが強い
・動きのぎこちなさ、不器用さ

発達障害が気になるときは早めの相談がおすすめ

「グレーゾーンかな?発達障害かな?」と気になった場合、地域の子育て支援センターや家庭児童相談室、保健センター、児童相談所、発達障害者支援センター、療育センターなどで相談支援を行っています。1歳半健診や3歳児健診などの機会に相談すると必要に応じて発達検査や専門の医療機関につなげてくれます。生活に支障がなく、本人に困っている様子がなくても、親や周りの人に困りごとがあるのなら一度相談してみましょう。早めに相談することで、できることが色々あります。子どもの特性に早くから気づき、それに合わせたかかわり方ができると、本人も周りの人も過ごしやすくなります。

療育手帳を取得すことで受けられる支援やサービスも

まず、医療費の自己負担の軽減や、税金の控除、公共サービスの割引など、さまざまな支援が受けられます。グレーゾーンの場合は、公的支援を除く児童発達支援事業所や放課後デイサービスなど、通所支援を受けることができます。通所施設では、日常生活に必要なスキルの獲得や認知発達コミュニケーション、集団生活への適応訓練などの自立支援をサポートしてもらえます。こちらは、児童相談所や保健センター、医師により療育が必要と認められた場合に利用できますが、「通所受給者証」をお住まいの自治体に申請し、発行してもらう必要があります。

「できていない所」より「できている所」にフォーカス

診断を受けることで、必要なサポートが受けられるだけではなく、頭を悩ませてきた子どもの行動がママやパパのしつけのせいではないと理解することにもつながります。ただし、重要なのは、困りごとの背景にどんなことがあるのかを考えて支援すること。「できていないこと」より「何ができているのか」に着目し、子どもを観察することが大切です。例えば、かんしゃくがひどい場合、どのようにかんしゃくに対処するのかも大切ですが、かんしゃくを起こさずに済んだ場面に、かかわり方のヒントがあります。また、「困った行動をどうするか」の前に、「なぜ起きているのか」という視点を持つことも大切です。子どもの行動や言葉、状態には必ず「理由」があります。脳の働きや発達に関する知識を持てば、子どもを見る目や捉え方も変わり、我が子なりの成長を喜べるようになります。

特性に合わせたさまざまな療育(発達支援)のアプローチ

一人で抱えこまずに、専門家やサポート施設、家族支援を実施している機関に相談しましょう!

教えてくれたのは… 

発達支援コンサルタント
すみ まいこさん

日本MBL協会MBLインストラクターとして、アメリカ発祥の脳神経学に基づく発達を促す運動を伝える。発達の遅れが気になるお子さんを持つ保護者や、親子の支援者600人以上をサポート。

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この記事を書いた人

まみたん編集部

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