Q.確定申告とは？

その年の所得金額の合計額が所得控除の合計額を超える場合で、その超える額に対する税額が、配当控除額と年末調整の住宅借入金等特別控除額の合計額を超える人は、確定申告をしなければなりません。

申告が必要な場合

　その年の所得金額の合計額が所得控除の合計額を超える場合で、その超える額に対する税額が、配当控除額と年末調整の住宅借入金等特別控除額の合計額を超える人は、確定申告をしなければなりません。

申告が不要な場合

　年収2000万円以下の会社員で、会社以外からの収入がない場合は、基本的に確定申告は不要です。また、パートの方もパートの収入に関しては年末調整で年間の税額が確定していますので、医療費控除などの申告を行う方以外は必要ありません。

例 外

　専業主婦は収入がありませんので通常申告の必要ないでしょう。しかし、株式やアフィリエイト、ネット・オークションなどにより収入がある場合には申告が必要になることがあります。所得（いわゆる「もうけ」）の合計額が所得控除（最低でも基礎控除額が３８万円はあります。）の合計額を超えているかどうかが目安となります。会社員やパート、アルバイトの方は勤務先が年末調整をしてくれますが、副業などで給与以外の年間所得金額が20万円を超える場合は確定申告をしなければなりません。そのほか細かい条件などは税理士さんに聞いたり、国税局HPで確認しましょう。

Q.任意の控除や確定申告でやっておくべきことは？

医療費控除

　自己、あるいは生計を一にする家族のために医療費を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができるという制度。医療費を支払った人の所得控除となるので、専業主婦で所得がなければ差し引く基となる所得がなく、対象となりません。従って、ご主人が負担をして、ご主人の所得控除として申告しましょう。また、対象は１年間に支払った医療費ですが、病院で支払ったお金だけでなく、薬局で買った市販の薬代や、病院までの交通費なども対象となりますので、年の始め頃の領収書などもしっかりと保管しておくようにしましょう

住宅ローン控除

　年末の住宅ローン残高に応じて、一定額が所得税から控除される制度。住宅ローン控除の適用を受けるためには確定申告が必要ですが、給与所得者の場合、最初の年のみ確定申告をすればよく、2年目以降は年末調整で行えます。

転職

　その年最後に勤めている会社で、以前と現在の給与を合わせて年末調整をします。もし年の中途で退職し、その後就職しなかった場合は、確定申告で年税額の確定をする必要があります。この場合、それまでに源泉徴収された税額の一部の還付を受けることができる可能性が高いです。

Q.はじめての確定申告をスムーズに行うには？

　国税庁のＨＰにある確定申告書等作成コーナーの指示に従って入力していくと申告書が完成します。また確定申告時期には、税務署で開催される特設会場又は無料相談会などがあり、税務署の職員又は税理士が無料で申告書の作成方法を教えてくれるので積極的に活用してください。会場へ足を運ぶ際は、申告書を作成するのに必要な書類や印鑑を揃えておきましょう。申告時期の後半になるとかなり混雑するので早めに行くことがおすすめです。

確定申告で必要な持ち物を揃えよう!

必要書類

● 医療費控除をする方
医療費の領収書など支払った医療費が分かる書類。
１年分をちゃんと保管しておくことがポイント。

● 住宅ローン控除をする方
ローンの残高証明書（金融機関からもらえます）
家屋の登記事項証明書、請負契約書の写し、売買契約書の写しなど。

● 不動産を譲渡（売却）した方
売買契約書（買った時のもの、売った時のもの）

● 株式、ＦＸなどの投資をしている方
売買の記録
（通常は証券会社やＦＸの取引会社から一覧表などが貰える）

教えてくれたのは…　

本間慶喜税理士事務所所長 税理士　本間 慶喜先生

東京、ロンドン、シンガポール市場で通貨オプションの取引に従事後、税理士、宅地建物取引士、CFP（上級ファイナンシャル・プランナー）等の資格を取得して税理士事務所を開設。総合的なマネーコンサルティングを提供している。中央大学特別講師。主なテレビ出演：ＢＳ１１「INsideOUT」著書：「トクする住宅ローンはこう借りる」（共著：自由国民社）