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子どもの読み聞かせについて|ともに育つ・育む!

「読み聞かせが大事」と聞くけれど、どんな風に読むのがいいの? 子どもを楽しませるコツについて北島多江子さんにお聞きしました。

「読み聞かせ」を行う意味と意義とは?

「読み聞かせ」とは、声のぬくもりで届ける、「お話の贈り物」です。子どもと一緒に楽しむことで「生きる力」を育み、人生の土台を作ってくれます。読み聞かせを行うことで、「生きる力」に必要な想像力・発想力が養われ、情緒・言葉の意味も豊かになります。

興味を持ってもらえる読み方のコツ

子どもがすぐに飽きたり、集中できずに他のおもちゃで遊んでしまったりするのはよくあること。そんな時は、ママやパパが楽しみながら抑揚をつけて感情豊かに読んでみましょう。ただ、淡々と読む方がいい内容や場面もあるので、臨機応変に。登場人物によって声色を変えてみるものおすすめです。例えば魔女なら、意地悪な声と気弱な声で印象が変わります。また、ページをめくると時も工夫してみましょう。アッと驚くような場面が次ページにある場合は、めくりながら次の一行を読みましょう。例えば「ガオ~」と言いながらめくると臨場感が増します。

読み聞かせが苦手な人は子どもと「絵」を楽しもう

絵本は最初から最後まで読まなくても大丈夫。「ここにリスさんがいるね」など、お子さんと一緒に絵を楽しむことも読み聞かせです。ページは飛ばしながらでも問題ありません。上達のポイントは、「間の取り方」を工夫すること。例えば「よいしょ、よいしょ」というセリフは淡々と読むより、「よーいーしょー」と一文字ずつ伸ばしてしっかり間を取ると、なかなか動かせないくらいに重いものがある様子を表現できます。

読み聞かせで注意するべき3つのポイント

1.同じ絵本を読みたがる時は、繰り返して読んであげること

何度も読んでくれる、という安心感が信頼関係を深めます。

2.対象年齢が本人より上の本でも読んであげること

途中で飽きてしまっても、自分で選ぶという行動が自己決定力を高めます。

3.「正しく読もう」としないこと

"正しさ"よりも"楽しさ"を重視しましょう。楽しさは想像力を豊かにします。読んでいる人が「この後、どうなっちゃうの?」とハラハラしているのが伝わると、その臨場感あふれる疑似体験の繰り返しが想像力を育みます。

年齢+成長に合わせた絵本選びが大切

例えば3歳向けの絵本を3歳になったとたんに与えるのではなく、徐々に移行しましょう。3歳から4歳にかけては、行数やお話の長さを少しずつ増やしていくと良いでしょう。行数で選ぶのが難しければ「分数」で判断を。3歳は3分以内に読み終わる絵本が最後まで夢中になる目安。4歳以降の目安は5分以内です。

年齢別絵本選びのコツ

【0歳児】

言葉の繰り返しやリズムがあったり、絵の輪郭がはっきりしていたりする絵本。

【1歳児】

動物の鳴き声、果物など身近なものが出てくる絵本。

【2歳児】

動物の一部だけ見えるなど、あてっこを楽しめる絵本。

【3歳児】

お着替えやボール遊びなど、日常や遊びにつながる絵本。

【4歳児】

ユーモアがあり、奇想天外な内容の絵本。豊かな発想が育まれます。

【5歳児】

運動会や苗植えなど、体験が深まる絵本。行事前におすすめです。

【6歳児】

友達と一緒に何かに取り組んだり、仲直りをしたりする絵本。共感体験が育まれます。

「読み聞かせ」は親子の心の絆を深める一生の宝物

絵本の内容を覚えていなくても、「幼児期に読み聞かせをしてもらった」という記憶は、成長しても残ります。それは単なる記憶としてではなく、「愛されている」という実感となり、自己肯定感を高め、親子の心の絆を深めてくれます。

教えてくれたのは… 

一般社団法人絵本プロフェッショナル協会
代表理事・朗読家・絵本作家

北島 多江子 さん

読み聞かせ歴28年の経験を生かし、協会にて認定講師を養成。保育・行政機関での講師・講演会・職業講話も行う。
著書は協会メソッドをまとめた「1秒で子どもたちの反応が変わる!!また読んで欲しくなる読み聞かせ」(みらいパブリッシング)。

一般社団法人絵本プロフェッショナル協会®

また読んで欲しくなる読み聞かせで、「声のぬくもりを記憶する読み聞かせ」声のぬくもりで、こどもの生きる力を育む。 一般社団法人絵本プロフェッショナル協会は、 絵本の読み聞かせを通してこどもの生きる力を育てるために 声のぬくもりを大切にしています。
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この記事を書いた人

まみたん編集部

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