【福岡】子どもとのコミュニケーションに悩んでいませんか?~エミリー相談室〈第7回〉
自身の育児ノイローゼの経験から、1人でも多くの子育てに悩むママに寄り添いたい。その想いで、心理学などを学び資格も取得。「イライラしないママになる」などの講座を開催し、参加者は述べ120名を超えるしつもん家・塩見恵美先生。まみママの悩みにもアドバイスいただきました!
子どもとのコミュニケーションに悩んでいませんか?
子育てママの幸せを応援する しつもん家 塩見 恵美先生
▼今回のお悩み▼
【子どもの発達障害にどうやって向き合うか?】
私の娘は現在19歳です。
高校卒業後、進学はせずにご当地アイドルの活動をしています。
彼女が小学2年生の時に、LD(学習障害)との診断を受けました。
目に見えない障害のため、理解されにくく親子で様々な辛い思いをしました。まだまだ発達障害が努力と根性で改善すると言われる人もいる時代で、とても大変な学生時代でした。
「発達障害はどうやったら治るの?」と聞かれることがありますが、基本的に治癒という感覚ではありません。
例えば、聴覚障害者が聞こえるようになるかと言うとそうではなくて、聞くために手話や筆談を代わりに使ってコミュニケーションを図りますよね。
それと同じように、数の認識が弱く暗算計算が苦手な長女には電卓が必要不可欠ですが、「たくさん練習したら出来るようになる」と言う一般的な考え方に振り回され、「努力不足」のレッテルを貼られることもありました。もちろん学校では電卓禁止です。
「発達障害」は個性といいますが、その個性を伸ばして育てるには、親が世間では「当たり前」と思う様々なことに疑問を持ち、向き合う必要があります。
私の場合は、“暗算が繰り返し練習でできるようになる”という「当たり前」との考えと向き合うことに苦労しました。
▼塩見先生からのアドバイス▼
【ほんとうに?】
数の認識が弱く、暗算ができない長女は「計算ドリル」1ページという宿題に、1時間以上時間がかかりました。同級生がほんの10〜20分程度で済ましてしまうレベルのものです。
ですので、自宅では電卓を使って計算させていました。
親としては随分悩みましたが「ほんとうに暗算をしなければいけないのか?」と考えました。
暗算が「できた方がいいか?」「できない方がいいか?」の2択で考えたら「できた方がいい」に決まっています。
しかし、数の認識が弱く、「電卓という補助が必要」と分かっているのに、1時間以上かけて暗算の訓練をさせることがほんとうに必要なのか?
電卓を使って10分で宿題を終わらせたら、残りの時間で娘の個性を伸ばす何かができるかもしれない。
そう考えられるようになるまでに、何年も費やしました。
人は、どうしてもできないところ、足りていないところを見てしまいがちです。
だから、“できないこと”が“できるようになる”ことを目指してしまうのですが、これからの子育ては、どれだけ得意を見つけて伸ばせるかではないかと思います。
【好きで得意なことはなんだろう?】
私の娘は、小さな頃から体を動かすことが大好きで、かと思えば細かな作業を黙々と集中して行ったり、そして人前で何かをすることにストレスを感じない子どもでした。例えば、ステージ上での発表や、運動会での応援団。目立つことが苦にならないのです。
長女が小学校の間に、その個性を伸ばす何かを見つけてあげられると良かったのですが、当時の私にはできず、中学校になってからようやくデッサン教室に通わせたり、生け花やフラワーアレンジの経験を積ませました。
学習面で劣等感を感じてばかりの長女でしたが、フラワーアレンジやデッサンでは感性の豊かさや、表現力、色彩感覚を褒められグングン伸びていきました。
「自分にも、得意なこと、できることがある」と言う思いは、自己肯定につながります。
前回も書きましたが、私は発達障害そのものはそんなに問題ではないと思っています。
発達障害は、得意なことと不得意なことの差がある場合が多く、不得意なことを責められることがあります。それによる自己肯定感の低下のほうが問題だと思うからです。
ですので、「好きで得意なこと」「できること、できていること」をたくさん見つけて、どうすればもっと伸びるのかを考えてあげてくださいね。
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