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ちゃんと歯磨きできてる? 子どもの虫歯|ともに育つ・育む

乳歯が次々に生えてくる1~2歳頃から歯磨きの習慣をつけることはとても大切。 嫌がる子どもが、楽しく歯を磨ける方法を歯科医の大倉先生にお伺いしました。

歯磨きを嫌がる1~2歳頃
どの程度しっかり磨けばよい?

歌を歌ったり、笑顔で話しかけながら、楽しい雰囲気の中で磨いてあげましょう。お母さんが一緒に歯磨きをするのもよいですね。小さな子どもでも、歯の表面に食べかすや歯垢が長時間ついていると虫歯のリスクが高まるため、毎食後の歯磨きを習慣づける事が大切。大人の力で磨くと歯肉に歯ブラシが当たって痛がることもあるので注意してください。

歯磨きが嫌な理由を取り除いて 〝楽しい時間〟に。

嫌がる子どもに無理やり歯磨きをさせてしまうと、「歯磨き=嫌なこと」と記憶してしまいます。そうならないためにも、歯磨きが嫌な理由を丁寧に聞いてあげ、その理由を取り除いてあげましょう。嫌な理由には、歯ブラシが口の中に入ると気持ち悪い、ずっと口を開けているのが苦痛、仕上げ磨きをしている時のお母さんが怖いなどがあります。お母さんもリラックスして歯磨きができる環境を作りましょう。

気になる歯磨きについての不安や疑問をまとめました。

●Q.虫歯になりやすい子となりにくい子がいるのはなぜ?

A.虫歯は、歯垢、糖分、細菌、時間の4つの原因があるといわれています。虫歯になりやすい子は、口の中が虫歯になりやすい環境だということ。唾液の量が少ない、歯並びが悪い、甘い物が好き、虫歯菌の量が多い、などの条件が、虫歯になりやすい子の特徴といえるでしょう。歯並びや唾液の量などは遺伝による関係が大きいかもしれません。

●Q.うがいができないので歯磨きだけ。問題ないでしょうか?

A.1歳頃にうがいができないのは普通のことです。歯磨きの後にうがいができなければ、そのままでも大丈夫。歯磨き剤は子どもがそのまま飲み込んでも安全にできています。また、フッ素入りの歯磨き剤を使っている場合は、フッ素濃度が低下するのであまりうがいをしない方がよいでしょう。

●Q.うがいの練習はいつ頃からどのように教えればよいでしょうか?

A.うがいは唇と舌、ほほの筋肉を使うので、子どもには大変難しいこと。お子さんとにらめっこをして口の中に空気を入れてほほを膨らませてぶくぶく出す練習をしてみましょう。お風呂で練習するのもおすすめですよ。

●Q.ブラシ選びのポイントは? 歯ブラシの替え時も教えて!?

A.ヘッドが大きいと、歯ブラシが歯にしっかり当たらず磨き残しの原因に。また赤ちゃんは口を大きく開くことに慣れていないので、大きいヘッドに異物感を感じて歯磨きへの抵抗が強くなります。毛先が柔らかく、持ち手に安全ガードがついているものを選びましょう。毛先が開いてきたら替え時です。6歳頃になり、永久歯が生えて歯と歯の間が詰まってきたら、デンタルフロスを使いましょう。

●Q.フッ素の塗布は何歳からどの位の期間で塗布すればいい?

A.生えたての乳歯は柔らかく、虫歯になりやすい状態。フッ素の塗布は歯が生え始めた頃から、親知らず以外の歯が生え揃う12歳頃まで行うことが望ましいです。

歯磨きはもちろん食生活、生活習慣も大切。

虫歯と食生活、生活習慣は密接に関係しています。虫歯を予防するためには、食事をして酸性に傾いた口の中を唾液が中和する時間が必要。そのため、時間を決めずに食べ物を何度も口にする「だらだら食べ」はよくありません。また、唾液が出るようによく噛むことも大切。子どもにとって、おやつは大切な食事の一部です。おやつを食べることに問題はありませんが、チョコレートや飴など糖分が多く含まれるものはできるだけ控えましょう。ジュースやスポーツドリンクにも注意が必要です。

虫歯をもつ子どもの割合

乳歯が生える頃から虫歯のリスクは発生します。日頃から歯磨きの習慣をつけておくことが大切!

教えてくれたのは… 

大倉歯科医院 院長 大倉賢郎 先生
大阪歯科大学卒業後、神戸市内や和歌山県の歯科医院を経て、2014年に大阪デンタルクリニック院長に就任。2019年に、祖母が開院した大倉歯科医院を母から受け継ぎ、院長として勤務。60年続く医院の歴史を大切に、小さな子どもや歯科治療に不安のある方も安心して受けられる「患者の立場にたった治療」を提供している。

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この記事を書いた人

まみたん編集部

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